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相続人で押し付けあう?!
売れない空き家問題

相続を起因として発生する空き家問題とは

現在、空き家問題については多くのメディア等で取り上げられていますので、ご存じの方も多いと思います。

今、全国には空き家が約318万戸※1あり、その数は年々増加傾向にあります。

※1 二次的利用(別荘など)、借手・買手待ち、新築建築中などを除く

なぜ、空き家が増え続けるのか、どうして空き家が問題として取り上げられるのでしょうか?

空き家問題は相続が起因している?

空き家から生じる問題点として、放火や倒壊の危険性、衛生面、防犯面、景観を損なう等、近隣住民の方にとっては不利益をもたらしてしまいます。

なぜこのような空き家問題が生じるかというと、相続が起因していると言われています。

被相続人が居住していたが今後使用予定がない不動産は、売却してしまえば済む話しなのですが、売りたくても売れない家はたくさんあるでしょう。

都市部の不動産であれば比較的容易に売却ができるかもしれませんが、地方都市や田舎の場合ですと買い手が少なくそうも簡単にはいきません。

なかなか売れずに時間だけが経過していくとどんどん価値は下がり、ますます売れなくなっていきます。

とはいえ、空き家を所有しているだけでも費用は掛かってしまいます。固定資産税や都市計画税などの一定の税金が掛かってきます。

建物がある土地は固定資産税が優遇されるため、老朽化した空き家を解体しないで放置するといった理由はこういった部分にもあるでしょう。

しかし、国もそのような空き家を放置させないために、「特定空き家※2」と認定した場合は固定資産税の優遇対象外としています。

※2 倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態、著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態 

 

このように、空き家問題には負のスパイラルが起きており、なかなか解決が難しい問題となっています。

空き家を売却した際の特例

相続又は遺贈によって取得した空き家(被相続人の居住用家屋※3、家屋の敷地)を売却して一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得額から最大3,000万円の控除を受けることができます。空き家の売却を促すための特例となります。
※3 被相続人の居住用家屋とは、次の3つにすべて当てはまるものをいいます。

・昭和56年5月31日以前に建築されたこと

・区分所有建物登記がされている建物でないこと

・相続の開始の直前において、被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと

特例を受けるための適用要件

(1)令和9年12月31日までの間に売却

(2)売却した人が、相続又は遺贈により被相続人居住用家屋及び被相続人居住用家屋の敷地等を取得したこと

(3)次のA又はBの売却をしたこと

A 相続又は遺贈により取得した被相続人居住用家屋※4を売るか、被相続人居住用家屋とともに被相続人居住用家屋の敷地等※5を売ること。
B 相続又は遺贈により取得した被相続人居住用家屋※6の全部の取り壊し等をした後に被相続人居住用家屋の敷地等※7を売ること。

(4)相続の開始があった日から3年目の年の12月31日までに売却すること

(5)売却代金が1億円以下※8であること

(6)売却した家屋や敷地等について、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例や収用等の場合の特別控除等、他の特例の適用を受けていないこと

(7)同一の被相続人から相続又は遺贈により取得した被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等について、この特例の適用を受けていないこと

(8)親子や夫婦など特別の関係※9がある人に対して売却したものでないこと

※4 相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと。譲渡の時において一定の耐震基準を満たすものであること。

※5 相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと。

※6 相続の時から取り壊し等の時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと。

※7 相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと及び取り壊し等の時から譲渡の時まで、建物又は構築物の敷地の用に供されていたことがないことの要件に当てはまることが必要。

※8 1億円以下であるかの判定は、相続の時からこの特例の適用を受けて被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等を売却した日から3年目の年の12月31日までの間に分割して売却した部分や他の相続人が売却した部分も含めた売却代金により行います。

※9 このほか生計を一にする親族、家屋を売却後その売却した家屋で同居する親族、内縁関係にある人、特殊な関係のある法人なども含まれます。

相続放棄をしても管理責任は残る

空き家問題に困っているのであれば、相続放棄をすれば解決するのではないかと考える方がいるかもしれませんが、相続放棄をしても空き家の管理責任は残る可能性があります。

民法940条
「相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第952条第1項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。」

次の相続人(または相続財産清算人)が決まり管理を始めることができるまでは、防犯面などの色々なリスクに備え、管理責任があると法律では義務付けられています。

空き家は放置しておけば、近隣の方に迷惑がかかってしまいますので、できる限り早期に対策と取って処分するなりリフォームするなりして、空き家状態を解消するようにしましょう。

なお、「相続の基本」「不動産売却」「孤独死の相続」についてもっと詳しく知りたい方は、当サイト内の全ての記事を網羅したこちらをご覧ください。ご自身の知りたい情報がきっと見つかると思います。↓↓

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