相続した底地を売却する方法
 

底地を売却する場合に一番いい方法とされているのは、建物を所有している建物所有者（借地人）に売却することです。
この方法は、建物所有者と底地を相続した相続人の双方にとって一番メリットが大きい方法でしょう。底地を最も有効的に活用できるのは建物所有者（借地人）であるからです。
建物所有者が底地を購入することによって土地の権利すべてが建物所有者のものになり、土地を自由に利用することができるようになります。建物所有者が、建て替えや増築などを検討しているケースでは、底地を購入したいと考えていることも少なくありません。底地の上に建っている建物の建て替えや増改築などをおこなう場合、地主の承諾とそれにあたっての承諾料が必要になるからです。 

相続した底地をすぐにでも売却したいと相続人が考えている場合には、専門の買い取り業者に売却するのが一番早い方法です。
底地の場合には複数の権利関係が存在しているため、一般の不動産業者には買い取りを敬遠される場合がありますが、底地などを専門に買い取っている不動産業者もありますので一度相談してみるのも良いでしょう。

建物所有者（借地人）や不動産業者ではなく、全く関係のない第三者に売却をするという方法もあります。
例えば、底地の地代収入を目的とする不動産投資家などです。 底地を投資物件とみて投資をしている方が一定数いるようです。そのような方に売却するのもひとつの方法でしょう。

相続人が相続した底地を売却したいと考えていると同様に、借地人が借地を手放したいと考えている場合、一緒に同時売却をするという方法があります。地主と借地人が相談をして第三者にそれぞれの「土地の権利」を同時に売却します。底地を単独で売却するよりも、ひとつの土地として売却をした方がより高い値段で売却をすることができます。同時売却は両者の合意が必要であること、また、売却価格の割り当てをどうするかなども決めなくてはならないため、他の売却方法に比べて少し難しい方法とはなります。

※借地人が借地を手放したいと考えるタイミングとしては、「借地契約の更新時」や「相続発生時」などに限られてきますので、相談を持ちかけるタイミングが重要となります。